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kisaのだらだら腐敗日記
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 ある日、ぼくは空から落ちた。
 やわらかな緑の葉に受け止められて、ぼくは目を覚ました。辺りには深緑の木々が風に揺れている。
「ねぇ、きみはぼくのこと知ってる?」
 ふと、緑の葉に訊いた。ぼくは、ぼく自身のことが判らなかったのだ。
 葉は快く応えてくれた。「知ってるさ。幹の中に流れているし、地面にも存在しているよ」
 さよならを言って、ぼくは葉から滑り降りた。ころころ歩く、腐葉土と落ち葉の間。変形菌がサクサク言いながら落ち葉を分解している。
 不意にがさりと物音がして、細いストローのようなものがぼくの頭を叩いた。
「きみ、なんだかとても綺麗だね」
 ストローをくるんと丸めて、紫暗の羽を震わせながら鮮やかな蝶が微笑んだ。
「ところで、きみはぼくのこと、知ってる?」
「もちろん。私たちの命の源であり、西の湖の一部でもあるわ」
 ぼくは蝶の足に乗って、西の湖に連れて行ってもらった。湖は青く澄んでいて、陽の光にきらきら輝いている。
 ふわり蝶が森へ帰った後、ぼくはぼんやり湖を見つめていた。なんだかとても、懐かしい気がする。ほとりを歩いていたら、魚を狙う鳥に出会った。
「ねぇ、きみはぼくを知っているかい?」
 翡翠色の鳥は、空を仰ぎ大きく翼を広げ、言った。
「ああ。君はこの湖でもあり、空に浮かぶ雲でもある。空と地を繋ぎ、世界を巡り巡って、すべての生命に生きる力を与えるんだ」
 陽ざしが、強くなる。ぼくの体がほっこり温かくなって、だんだん軽くなって――空へ、舞い上がった。遠く遥か下、翡翠が笑った気がした。
 澄んだ、大気の風に乗って。冷えた上空で再び、重みを持って落下する。
 そうか、ぼくは雨だったんだ。



2年前にガッコの課題で描いた話。絵本をつくれ、ていうね。タイトルはLoop、です。(爆)
え、コレまだアップしてなかったよね?
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だらだら呟き。趣味アカはapis_mitsubachi。

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